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うさぎの不養生日記

うさぎの不養生日記

最近の治療・化学療法

去年の秋に、京都での癌治療学会に行きました。ホットな学会で立ち見が多いのには閉口しました。私の知っている学会は、後ろの方の席とはいっても、確実に座って上品に聞くことができるのが常識だったからです。

さて、その学会で最新の乳癌治療として、紹介されてびっくりだったこと。以前は、乳癌と診断されれば、さぁ、手術と一刻も早く手術をせねばという姿勢でしたが、今は専門の機関では違うとのこと。まず、化学療法を最初にするのだとか。なぜかというと、それは、他の癌と乳癌との違いなのですが、乳癌はホルモンの影響を強く受ける癌で、またゆっくり発育する癌でもあります。発見された時点で、すでに何年も体の中で同居しており、最近では見えない転移がある全身疾患の一部分と認識されています。その見えない転移に対する治療も含め、最近は、まず最初に抗癌剤で治療することから開始する動きが盛んになって来ています。

たしかに、他の癌でも、はじめから転移がある場合には、手術より前に抗癌剤治療を優先させてから手術したり、場合によっては手術しないこともあります。乳癌をはじめから、見えない転移がある疾患として受け止めれば、化学療法を優先させるのも正論ですよね。

しかも、乳癌の抗癌剤はここしばらくの間にぐんぐん進化して来ているのです。ちょっと保険の制約があったりして、治療が大変な面もあるようですが(手術後に再発した時しか使えないような薬が実はいい薬だったり)。人によっては、抗癌剤だけで乳癌そのもののしこりが完全に消失する人もいるそうです。そうなると、今度は手術をするか、手術しなければどういうふうに定期的に診察するかが、問題になるそうですが。

どちらにしろ、女性にとっては大事な問題で、しかも、罹患する人が増え続けている疾患です。専門医や、治療を実際に最近受けた人などに話を聞いて、相談してください。一人で悩んだりする時代ではありません。オープンにして、いい治療を受けられるようにするのも自分の責任です。


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